前期に続き、第46期会長を務めさせていただきます後藤彰です。大学研究者と産業界の協働により1973年に創立されたターボ機械協会は、今期、創立45周年を迎えます。本協会の強みは、ターボ機械システムという具体的ターゲットを会員が共有している点と、産と学の会員比率が4:1で多くの企業会員(本年4月現在149社)を有している点にあります。「会員相互の連携強化」と「周辺技術分野との融合促進」を推し進めることで、学術の進展と、それらを統合したターボ機械システムの創出と運用を実現し、引き続き社会の持続的発展に貢献していきたいと考えています。
本年10月11日~12日には、創立45周年記念事業ならびに講演会が、東北大学・流体科学研究所で開催されます。田中和博実行委員長の下で順調に準備が進行中で、JAXA角田宇宙センターや流体科学研究所の見学も企画されていますので、多くの会員各位のご参加をお待ちしています。また、その約1ヶ月前の9月16日~21日には、水力機械に関する最大規模の国際会議である、第29回国際水利学会シンポジウム(IAHR2018)が、京都の同志社大学で開催されます。こちらも、加藤千幸/宮川和芳共同議長の下で、32ヶ国から400件以上のアブストラクト投稿を集め、順調に準備が進んでいます。多くの水力機械関係者の御参加をお待ちしています。
前期を振り返りますと、地方講演会を9月に富山大学において、また特別会員交流会を10月に早稲田大学において成功裏に開催しました。各種講習会・セミナー、技術者の継続教育(CPD初級プログラム)も、多くの参加者を得て例年通り実施致しました。更に新しい試みとして、中東協力センターの要請により、クウェート水電力省の技術者10名に対する技術研修(12月11日~20日)を実施しました。講師と工場見学をお引受け頂きました、企業会員各社に感謝申し上げます。
さて、産業界では技術革新の新潮流への対応が益々重要となっています。そのような環境の下、産学官連携でスパコン産業応用に取り組む「ターボ機械HPC実用化分科会」は、大学等研究者29名、参加機関34社98名のメンバーを得て活発な活動を継続しています。また、「生産技術研究分科会」と「多領域ダイナミクス設計研究分科会」の新設が承認され、今後、ターボ機械協会の所掌する技術分野の拡大と、技術分野横断の取組み強化への貢献が期待されます。
以上の事業活動に加え、協会活動の見える化と効率化を目指し、各種の規程・内規の整備に着手しました。また、協会と会員各位のつながりの更なる強化を目指し、学会ホームページの拡充をミッションとする広報小委員会を新設いたしました。今期も、企業会員ならびに個人会員の皆様に対する魅力にあふれ、社会に貢献する学会を目指して邁進いたしたく、皆様方の一層のご協力・ご支援を引き続きお願い申し上げます。 |

第46期会長 後藤 彰 |